【日帰り登山】雪山 浅間山第一外輪山 黒斑山

2022年1月29日(土)浅間山第一外輪山の黒斑山に行ってきました。

黒斑山について

黒斑山は浅間山の第一外輪山で、数万年前には富士山の様な円錐形をしていた山だったそうです。
その後の火山活動で東半分が崩壊して今の形になったとか。
確かに黒斑山の西側と東側では斜面の角度が恐ろしく違って、東側は切り立った崖が多くあります。
以前登った時はこの切り立った斜面を歩いたのですが、かなりきつい思いをしました。

雪山としては初心者向けの黒斑山、危険個所もなくたくさんの人が入っているのでルートもしっかりしていてとても歩きやすく、晴れた日には黒斑山にむかう途中にあるトーミの頭からは浅間山はもちろん、富士山や八ヶ岳、北アルプスまできれいにみえる眺望抜群の山です。

careermama

雪をまとった浅間山はよくガトーショコラと呼ばれます。私もガトーショコラを見たい!

  • 山頂標高 2404m
  • 高峰高原登山口標高 1970m
  • 今回の累計標高 444m
  • 今回の総歩行距離 4.4km
黒斑山・トーミの頭 / キャリママさんの黒斑山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

これが実際に私が歩いたルートです。
寒さの為かログがしっかりとれておらず、正確ではないのですが、登りは表コース、下りは中コースを歩く周回ルートです。
昨年歩いた第二外輪山の前掛山登山ルートを見ながら歩けるのはとてもうれしいものです。

高峰高原ホテル駐車場~槍ヶ鞘

9:00 高峰高原ビジターセンター

到着時点でビジターセンターは満車。
仕方がないので高峰高原ホテルの駐車場に停めさせていただきました。
ホテルの駐車場は宿泊者優先ではありますが登山客も駐車OKです。
トイレは冬季閉鎖されているので、こちらも高峰高原ホテルのトイレを利用できます。

駐車場までのルートはしっかり除雪されており、到着時間の関係もあるのでしょうが、危険個所もありませんでした。
ただ、ビジターセンター駐車場内は雪が積もっているところもあるのでスタッドレスは必須です。

9:41 車坂峠登山口

登山口が少し広くなっているので、皆さんここでアイゼンを装着。
現在の噴火警報レベルは1です。
事前にしっかり確認してから出発します。

登りは表コースを歩いていきます。
表コースは黒斑山に向かう途中、車坂山→槍ヶ鞘→トーミの頭を経由しますので、多少のアップダウンがあります。

ところどころ展望が開けているのが表コース。
右手に八ヶ岳を見ながら歩きます。

登山道は終始歩きやすく、トレースもしっかりしています。
スノーシューで歩いている人もいましたが、踏み固められているのでアイゼンでも問題なく歩けます。

写真にはどうしても写らなかったのですが、樹林帯の中は風が吹くとダイヤモンドダストがキラキラと輝いてとてもきれいでした。

careermama

ダイヤモンドダストって北海道とかでしか見られないのかと思ってた!すっごいキレイ!

槍ヶ鞘が近づいてくると、やっと浅間山が姿を現しました。
ただ、残念ながら山頂にはガスが…。

浅間山を見てテンションが上がったところで避難シェルターが現れました。
浅間山から3km地点です。
今回のルートで避難シェルターがあるのはここだけです。

槍ヶ鞘~黒斑山

槍ヶ鞘に到着しました。
浅間山の山頂に雲がかかってしまっています。
ガトーショコラを期待していましたが、少し溶けてしまっているみたい。
そのかわり縞模様がとてもきれいにみえます。

ん?
浅間山の左にあるのはまさか登山ルート?
トーミの頭に向けて凄い急登が見えています。
樹林帯から抜けるので、暴風対策は樹林帯を抜ける前に準備しておきましょう。

先ほどの急登から。
下をのぞくと岩壁の絶壁です。
今までのなだらかな山容からは想像もつかない…。
これが噴火の威力なんですね。

登ってきた急登中腹から振り返って。
距離は短いですが一か所トレースが狭くなっているところがあります。
写真に写っている鞍部が中コースとの分岐になります。

12:13 トーミの頭登頂 標高2309m

トーミの頭に到着しました。
トーミの頭という名前は遠くまで見渡せる「遠見(とおみ)」が由来になっているそうです。
確かに、今回の黒斑山までのコースの中では北アルプスまで見渡せる眺望の一番いいピークです。
今回トーミの頭到着時には、残念ながら浅間山はじめ雲がかかって遠見というわけにはいきませんでした。

一番高いピークが黒斑山、その先に蛇骨岳、仙人岳、鋸岳へと続く稜線が見えます。

トーミの頭はさすがに風がかなり強かったので、急いで樹林帯に逃げ込みました。
黒斑山の山頂まではまた樹林帯の中を歩きます。

黒斑山山頂から

11:30 黒斑山登頂 標高2404m

黒斑山山頂に到着しました。浅間山の展望はさらに雲が重たくかかってきてしまいました。
山頂ではランチ休憩をとってる方がちらほら。
ここで雲がどいてくれるのを待ちます。

careermama

残念だけど今回はガトーショコラ見れず…

誰かが作った雪だるまがいいアクセントに。

遠方に見える富士山。
富士山の左隣には雪をかぶった金峰山も見えています。

八ヶ岳連峰。
左に高く聳えている赤岳、硫黄岳の爆裂火口と天狗岳も見えます。
天狗岳の奥にちょこっと見えるのは北岳。
天狗岳と北横岳の間に見えるのは甲斐駒と仙丈ケ岳。

黒斑山~中コース分岐

黒斑山の雲はどんどん低く垂れこめてきてしまったため、諦めて下山を開始します。
山頂付近は気温が低いのでたくさんの美しい霧氷が楽しめます。

12:13 トーミの頭

トーミの頭まで戻ってきました。
今歩いてきた黒斑山までの稜線を振り返ります。

黒斑山からの八ヶ岳連峰。
少しガスがかかって南アルプスはほとんど見えなくなってしまいました。
でも赤岳から蓼科山までが近くに見えます。

トーミの頭から下山します。
急登を降りていくと槍ヶ鞘との鞍部に中コースの分岐があります。

中コース分岐~下山

中コース分岐までやってきました。
ここから先は樹林帯を下っていきます。

中コースは表コースよりも登山道が狭いせいかより雪が多い気がします。
ただ、表コースと同じくトレースはしっかり踏み固められていてとても歩きやすいです。

自然の芸術。

自然の芸術その2

careermama

氷柱がキラキラ光っていてとってもきれいだった~!

自然の芸術その3 巨大な雪見大福みたい。

木から垂れ下がっていたツララをポキッと折ってみました。
ツララを持ったことって今まであったかな。なんだかとってもかっこいいです。

自然の芸術その4 雪の風紋が美しい模様を作っています。

動物の足跡があちこちにありました。野ウサギの足跡だそうです。左はかなり遠くの谷の向こうにあった足跡ですが、こちらも同じく野ウサギの足跡。まだ見たことがないので、是非どこかで出会いたいです。

雪がキラキラと光輝いていて、本当に美しかったです。

中コースの終点まで歩いてきました。
下山はかなりゆっくり雪景色を楽しみながら歩くことが出来ました。

行きには気づかなかった小さな祠。
山の神様、無事に下山できたことに感謝します。

下山後は温泉に

以前黒斑山に登った時には高峰高原ホテルのこまくさの湯に入ったので、今回はアグリの湯こもろに行ってきました。
登山口からは車で30分程度です。
この温泉は露天風呂から見える浅間山、そして今まで歩いてきた黒斑山の眺望が抜群です。
今まで歩いてきた山を歩きながらのんびり温泉に入る、至福のひと時を堪能できました。

最後に・・・

今回は夏山シーズンに登ったことのある黒斑山へ2回目の登山となりました。
残念ながら浅間山はガスってしまっていて全貌を見ることが出来ませんでしたが、前回とは全く違った美しい山の景色に心を奪われました。
今回一番感動したのは樹林帯の中での自然が作った造形美。
湘南に住んでいるとなかなか雪や氷柱を見ることはないのですが、冬にここまで雪を堪能できる登山という趣味に感謝です!
今回浅間山の展望があまりよくなかったのですが、そのおかげでより一層樹林帯の中を楽しむという登山が出来たかなと思いますし、また次回、浅間山のガトーショコラを楽しみにすることもできました。
またすぐ来たい!と思わせてくれる素敵な山でした。