【日帰り登山】噴煙上がる迫力の浅間山(前掛山)
2021年11月17日(水)浅間山(前掛山)に行ってきました。
浅間山(前掛山)登山について
- 前掛山→標高2524m
- 浅間山→標高2568m※今回は行ってません。
- 浅間山荘→標高1410m
- 今回の累計標高→1185m
- 今回の総歩行距離→12.9km
浅間山~壱ノ鳥居
高山での紅葉はひと段落し、雪景色に変わってきました。いまならまだチェーンスパイクでも登れる山は多いだろうとは思いますが、雪山はこれからの時期いくらでも楽しめる、ということでまだ雪のなさそうな山をチョイスしました。直前まで2500m以上の雪がない山を探し浅間山に挑戦することにしました。現在の噴火警戒レベルは1。またいつレベル2になってしまうかもわからないので、行けるときに行くべき山です。ちょうど昨年の11月に浅間山の第一外輪山(当時は噴火警戒レベル2でした)を縦走したので、1年たって今度は第二外輪山の前掛山に向かいます。
去年第一外輪山縦走してから登りたかった浅間山、楽しみ~!
前掛山 / キャリママさんの前掛山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
これが実際に私が歩いたルートです。浅間山荘からスタートし、前掛山へ。下山は同じルートをピストンします。
今回は平日に有給休暇を取っての登山だったので、人がかなり少ないのではないかと思っていましたが、平日でもやはり登山客はぼちぼちいるものですね。私は静かな山歩きだと不安になってしまうので少し安心しました。ここ最近だいぶ気温は下がってきたのですが、天気が良くほぼ無風だったこともあり歩きやすい気温でした。
7:00 浅間山荘駐車場
私が停めた駐車場は浅間山荘目の前の有料駐車場(500円)。少し下に下がったところに無料の広い駐車場もあるようです。当日はこの有料駐車場が7時の時点で9割は埋まっていた状態です。帰りに浅間山荘で天狗温泉につかりたいとも思っていたので結果的にこちらに停めてよかったと思います。
7:15 浅間山荘登山口
浅間山荘すぐわきの鳥居から登山スタートです。鳥居の脇には無料のトイレ(洋式)があります。
今の噴火警戒レベルは1。ということでスタートです。あれ!?携帯メールで火山情報が受け取れるサービスがあったんですね…今気づきました。これは登録しておくべき!
壱ノ鳥居~弐ノ鳥居
7:44 壱ノ鳥居
沢沿いのゆるーいゆるーい登りを進んでいきます。登山開始時にはいきなり急登が襲ってくるより、こんな感じでゆるくスタートできるといいですね。
壱ノ鳥居をくぐってすぐ丸太をつなぎ合わせた木の橋が出てきます。沢の流れがとても美しい場所です。沢を渡ってもまだゆるい登りが続きます。沢沿いの道は苔がとてもきれいです。
8:05 不動滝
不動滝にやってきました。水量は少なめ、ちょっと迫力には欠けますがとても美しい滝です。不動滝からはやや傾斜がきつくなってきます。
滝好きの私としては、山も登れて滝も見れる、最高の登山です!
弐ノ鳥居~火山館
8:19 弐ノ鳥居
弐ノ鳥居は腰掛けるベンチ(丸太)がいくつも設置されていて休憩ポイントにとてもいい場所です。私は不動滝で写真撮影休憩をしっかりとったのでここはスルーして先へ進みます。
樹林が少なくなってきて第一外輪山が姿を現しました。去年第一外輪山歩いたとき、こんなゴツゴツしたところを歩いたっけ?歩いているときはあまり気にしていなかったと思いますが、かなり切り立ったところを歩いていたんだなぁと今になって思います。
カモシカ平までくると急登は終わり、なだらかな斜面を登っていきます。なんとかカモシカを見つけたいと探しながら歩きますが、そううまくは出会えないものです。
右手に切り立った崖の牙山(ぎっぱ)が出てきました。アレンジルートとして登る人もいるようですが、踏み跡もなく危険を伴う為上級者でないと厳しいようです。
やっと遠くに今回の目的地である浅間山(前掛山)が見えてきました。もしかしたら多少雪があるかもと思っていましたが、見る限り雪は溶けているようです。
ここまで蛇堀川に沿って歩いてきましたが、上流まで登ってくると硫黄が噴出して砂礫が赤く変色している場所に到着します。かなり強烈な硫黄臭がしています。川に出来ているシモバシラも見事に赤く染まっていました。
こんなに赤く染まるなんて不思議!それにしても硫黄の匂いが凄すぎる~!
火山館~前掛山
9:03 火山館
赤く染まった 蛇堀川を越えるとすぐ 火山館です。ここは無料の休憩所となっており、たくさんの方が休憩していました。今までほぼ他の登山客には会わなかったので、ほっとしました。中は展示が多く飲食の提供はしていませんが、山バッチは販売されていました。気持ちのよいテラスやテーブルと椅子が数か所設置してあります。また、火山館の両脇にはそれぞれトイレが設置されていました。
火山館のご主人曰く「今日はカモシカの目撃情報がかなり多いから、カモシカの日だよ~。」とのことでしたが、まだ会ってない…必ず見つけてみせます!
火山館の1階はシェルターになっています。
火山館と第二トイレの間を進むとすぐ正面に浅間神社があります。かなり年季が入っているようにみえてちょっと怖い…
湯ノ平口の分岐に到着しました。このあたり一帯はほぼ平坦な湯ノ平というエリアです。草原に囲まれとても気持ちよく歩けます。この分岐で前掛山方面に直進するルートと第一外輪山に向けて左手に進む草すべりルートに分かれます。昨年この草すべりを登ってトーミの頭まで戻りましたが、第一外輪山の崖を九十九折りにぐんぐん登っていくので、あまりの急登にかなりつらい思いをしました。
カモシカさ~~~~~~ん、出ておいで~~~~~~~
湯ノ平分岐を直進して前掛山登山口を目指します。しばらくすると展望の良い草原は終わり樹林帯に入ってきました。ただ、傾斜はほとんどなく針葉樹林の中を気持ちよく歩けるエリアです。
樹林帯を進んでいくと今度はJバンドに進むルートと前掛山に進む賽の河原分岐に到着します。Jバンドも草すべりと同じく第一外輪山の鋸岳近くの稜線まで一気に崖を登っていくルートです。
しばらく歩くと樹林帯を抜けて第二外輪山の前掛山が目の前にドーンと現れました。火山の外輪山という印象とは裏腹に、外側から見るととてもなだらかで美しい形をしています。前掛山から流れ出た火山灰の縞模様がとてもきれいです。うっすら雪をかぶった姿もまた美しいんですよね。次回は冬に登りに来たいです。
なだらかに見える、とは言いましたが前言撤回。いざ取りついてみると歩きにくいガレた急登が続きます。登りはまだ気力で頑張れるのですが、下りは石に足を取られるので何度もズルッと滑りました。
噴火警戒レベル1なので、浅間山への登山道は立ち入り禁止になっています。いつか登れるようになるのか…登れるようになったら絶対また噴火口を見に来ようと思います。
登山者用の避難シェルター 避難シェルターが2つあり、100人が収容できるそうです。部分的に噴石でガッチリ固められていました。なぜだろう、そしてなぜ全体じゃないんだろう…
下山時ここでランチにしました。周辺も平坦で腰を掛けられる岩も多く、他の方たちもみなさんここでランチをとっていました。
休日はたくさんの人が登るし、100人で足りるのかなぁ…
シェルター前からの景色。先ほどまで歩いてきたなだらかな(なだらかに見える)山容とは真逆の荒々しい岩壁。岩壁の一部からは噴煙も上がっています。
大きくえぐり取られた岩壁がものすごい迫力です。
第二外輪山に沿って大きく回り込むように登っていきます。今回の登山、一番気持ちよく歩けたところです。奥の一番高いところが前掛山山頂です。
前掛山山頂からの眺望
10:48 前掛山登頂 標高2524m
前掛山山頂に到着しました。山頂はそんなに広くはないものの、休憩できるスペースは多少あり。ただこの日は山頂の風が強く体感温度が一気に下がってしまう状態でしたので、あまり長居はできませんでした。
前掛山山頂からは浅間山の全貌が正面に見えます。現在は立ち入り禁止の浅間山登山道も良く見えました。
2枚目は妙義山。ギザギザの特徴的な山です。相馬岳などを登っていく上級者コースはまだまだ挑戦もできませんが、中間道ルートは歩きたいコースの一つです。
1枚目 富士山!うっすらとではありますがしっかりとみることができました。やっぱり山頂から富士山が見えると嬉しくなってしまいますよね。富士山のちょうど目の前には金峰山が見えています。五丈岩まで確認することが出来ました。
2枚目 手前に八ヶ岳、奥には南アルプスが見えています。
3枚目 中央アルプス、手前には霧ヶ峰
こちらは北アルプスオールスターが勢ぞろいです。まさに圧巻の景色。
1枚目 御嶽山。噴煙まではっきりと見えています。
2枚目 乗鞍岳。昨年は紅葉の時期に登山し、一面紅葉の絨毯に本当に感動しました。
3枚目 穂高岳連邦。あぁ、なんてかっこいいんだろう…今年の夏には奥穂高に挑戦したいです!
4枚目 なんということでしょう。主役である槍ヶ岳の山頂部分だけにガスがかかってしまっています。
5枚目 ここら辺になるともうどれがどれやら私にはわかりません…ごめんなさい…
6枚目 ガスっててよくわからないのですが、恐らく爺ヶ岳
7枚目 鹿島槍と五竜岳
8枚目 白馬三山
とにかく最高の景色なんです!
浅間山を愛する仲間たち
下山途中にあったヤギさん。飼い主さんと一緒に登山してました。とってもキュートでした!
だいぶ下山してきて、浅間山荘も近くなってきたころにやっと出会えたカモシカさん。おいしそうに草をハグハグしてました。
浅間山荘で生活しているブタさん。山荘の裏の小屋でのんびりくつろいでました。お肉に押しつぶされて目がほぼ開いていない状態だったのが可愛くてたまりませんでした。
最後に・・・
今回の登山、登っている最中にも滝、硫黄の匂い漂う赤褐色の源流、草原、第一外輪山の絶壁など、見どころ満載の登山になりました。また、予想をはるかに上回る山頂からの絶景は是非現地に行って直接見てほしい景色です。そして外輪山の外側と内側の違い!外側からは想像もできない荒々しさに火山の恐ろしさを実感しました。
そして登山の最後に入った天狗温泉!登山口にある浅間山荘で入れる天狗温泉ですが、赤褐色のお湯で温度もあつ過ぎずぬる過ぎず、私の中ではかなり上位に入るいいお湯でした。やっぱり登山の後に入る温泉は格別です。日帰り温泉800円のところ、駐車場利用で600円になります。
浅間山、最初から最後まで大満足の山行になりました。危険個所もなく、初心者の方でも安心して登れる山です。噴火警戒レベルをしっかり確認して是非トライしてみてください!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません