【日帰り登山】天空のお花畑仙ノ倉山(松手山~平標山~仙ノ倉山)
2021年6月12日(土)谷川連峰の仙ノ倉山に登ってきました。
仙ノ倉山登山について
前回の登山からはや1か月。数々の晴天の土日をやり過ごし、やっとやっとの登山再開です。というのも前回の破風山登山で負傷した右大腿部の打撲が思ったよりひどく、まともに歩くこともままならなかったので登山どころではない…という状況だったのです。これは本当に辛かった。。。足のケガというよりも、梅雨入り直前のこの時期、今しか行けないのに!!という思いが強く、土日晴れを呪いながら過ごしてきました。
というわけで、久々の復帰戦、どの山に登ろうか1か月かけてじっくりと検討しました。最終候補に残ったのは北アルプスの焼岳と谷川連峰の仙ノ倉山。どちらか、より天気の良い方に行こうと決めて前日の夜までてんくらとにらめっこです。
どちらも登山指数Aではあったのですが、より見晴らしが良さそう&ちょうどお花畑にぴったりの時期、ということで仙ノ倉山に決定!
- 仙ノ倉山標高→2026m
- 平標山登山口標高→980mくらい
- 今回の累計標高→1335m
- 今回の総歩行距離→13.7km
久しぶりの登山楽しみすぎる~~~!
松手山・平標山・仙ノ倉山 / キャリママさんの松手山・平標山・仙ノ倉山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
これが実際に私が歩いたルートです。平標山登山口から時計回りの周回ルートで歩きます。一番メジャーなルートですね。とりあえず久々の登山になるので、今回は足慣らしの為ゆっくりゆっくりペースを守ることと、けがしたところが痛み出したら即撤退を心に誓います。とはいえ、実際に歩き出したらそんな誓いなんか守れる自信ないんですけど…
平標山登山口~松手山
6:50 元橋駐車場(の臨時駐車場)
お花が見ごろのお天気の良い土曜日、ということもあり既に元橋駐車場は満車。私はそこからさらに登山口に近い臨時駐車場に案内されました。駐車場で警備されていた方々、一体何時からいたんだろう。。朝早くからお疲れ様です。駐車料金は一日600円也。駐車場のチケットと日帰り温泉の割引券を一緒にもらいます。
7:08 平標山登山口
臨時駐車場からほんの30m程度で登山口に到着です。ここから松手山へ向け登っていきます。今日はファイントラックのベースレイヤーに長袖Tシャツで来ましたが、やや肌寒いです。
う…いきなりの階段&急登で、一気に汗が吹き出します。半袖でもよかったかも。登山始めてから汗の量が半端ないので、これからの時期は本当に辛いです…
「ヤマツツジ」子供のころはツツジの蜜をよく吸ったものです。白やピンクより赤いツツジが一番甘くておいしい♡
基本的には樹林帯の中を歩いていくのですが、所々展望が開けた箇所があるので気が紛れます。樹林帯が続くと精神的にきつくなってくるので、その点でこの山はかなり優秀!青空がとってもきれいで、「天気が良くて良かったね~」という声が度々聞こえてきます。まずは写真山頂に写っている鉄塔を目指します。
きれいな木漏れ日の中を歩きます。
登山道は岩がごろごろしているところ、一部はしごなどもありますが、やや階段が多めです。
「タニウツギ」登山道の階段は多めですが、所々にある展望ポイントと、今の時期お花が絶大な癒し効果をもたらしてくれます。
お花が多いということは、虫もすごく多い!虫だらけ~っ!
8:11 四合目 鉄塔
四合目の鉄塔に到着しました。四合目ってことは1.2.3合目もあったのかしら。と思って他の方の記録を見たら、あらら、あるみたいですね。全然気づかなかったです。
鉄塔の周辺は広くなっているので多くの人が休憩していました。展望もとてもきれいですが、電線が邪魔です。真横に巨大な鉄塔があるから仕方ないんだけど。それにしてもこのたくさんの登山者さん達を見ると、夏山シーズンに入ったなぁという実感がわきます。登山道渋滞や、山頂標記念撮影の為の長蛇の列…今年はなんとか人の流れに後れを取らず、ペースアップして歩きたいものです。
「ベニサラサドウダン」鉄塔を過ぎると一旦樹林帯に入り込みます。老若男女誰もがお花好きになってしまう高山植物マジック。
やっぱり階段が多め。でも稜線歩きはもうすぐそこです。ちなみに足の調子ですが、これがまたすこぶる好調!打撲の所はもちろん、1か月も登山していなかったので、だいぶ前に痛めた左ひざも治ったようです。晴れの土日を我慢したんだもん、ちょっとはいいことなくっちゃね。
松手山~平標山
8:55 松手山登頂 標高:1614m
松手山山頂に到着しました。山頂というより登山道の途中、といった雰囲気。それでも岩がゴロゴロした山頂に腰掛け、休憩にはちょうど良い場所です。展望もよく、風がきもちいい。
これから向かう平標山までのなだらかな稜線がきれいに見えます。女性的ななだらかな山肌、美しいじゃありませんか。
松手山山頂で出会った御年80歳の大先輩が、顔にたかる虫を払う為には笹がいいよ、と教えてくださって、早速笹で虫を払いながら歩きます。笹の茎は固いのですが節のところでぽきっと折れます。ただ、樹林帯から抜けたので虫はかなり少なくなり、あまり効果の無いうちわとしてパタパタ振りながら歩きました。
「イワカガミ」松手山山頂から先へ進むと、登山道沿いに咲いていて、まるでイワカガミロードです。
アヅマシャクナゲとアカモノ 疲れは完全にどこかに吹っ飛びました。アカモノってスズランのお仲間かと思って調べてみたところ、ツツジ科に属するんですね。そしてアヅマシャクナゲもツツジ科…見た目が全然違うのに同じツツジ科。奥が深くてびっくり。
松手山方面を振り返ると今まで歩いてきた稜線の奥に苗場山がきれいに見えています。苗場山も行きたい山の一つ!今年挑戦できたらいいな。
いくら山に登っても富士山しか覚えられなかった私ですが、このアプリを入手してやっと山の名前がわかる&覚えられるようになりました。山の名前がわかると登山が10倍楽しくなります。過去に登った山を見つけたりするとテンション爆上がり。
あと少し、ググっと登って9合目までたどり着いてしまえば、右奥の山頂まできつい登りはなくなります。
10:05 9合目
先ほどの写真の最後の登り。登山道の周りが草原から石に変わり少し雰囲気が変わります。木階段になってるのですが、段差が低いので歩きやすいです。そして9合目に到着!ここから先にお花畑が…
「ハクサンイチゲ」 ありました!周りの登山者の方たちと「これが見たかったよね~」といいながら撮影会の開催です。緑に覆われた山肌に白い健気な花、そして青い空。そしてお花畑を堪能する汗だくの私…
癒し効果絶大!かわいい♡
「ミヤマキンバイ」ハクサンイチゲの群生地を過ぎると今度はミヤマキンバイが咲いています。花や稜線の絶景に夢中になっているとあっという間に山頂です。
平標山~仙ノ倉山
10:29 平標山登頂 標高:1984m
平標山山頂に到着です。山頂は広く、かなりたくさんの方が休憩していました。360度開けていて眺望は抜群!
一休みしてここからいよいよ仙ノ倉山へ向かいます。この稜線を歩いていけると思うだけでもう幸せいっぱい♡部分的に残る雪渓がまた美しいの一言です。
山頂からは気づかなかったのですが、平標山から仙ノ倉山方面に木階段を下っていくとすぐにお花畑が広がっています。ここが一番の群生地のようです。写真を撮らずにいられない景色に、なかなか先に進むことが出来ません。こんな景色は本当に初めてで、感動しました!来てよかった~!!!
こんなきれいな景色の中を歩ける日が来るなんて、ほんとに感動しちゃった!
お花畑を彩る花たち
「ハクサンイチゲ」「ミヤマキンバイ」「ハクサンコザクラ」
後ろ髪ギューギューひかれながらお花畑を通り過ぎ、なだらかな稜線を進むと途中から木道に変わります。どこまでも続く稜線、このまま帰らずにどこまでも歩いていきたくなります。もう気持ちはMAXまで高まりまくり。
途中で見えたエビス大黒の頭。鋭くとがった山頂がなんともかっこいい!
ところがここで…仙ノ倉山山頂直下の長い長い木階段が見えてきました。一気にテンションがダダ下がり。もうここまで4時間超、なだらかなところも多かったものの疲れてるんですってば。
仙ノ倉山~平標の家
11:39 仙ノ倉山登頂 標高:2026m
仙ノ倉山山頂に到着です。こちらも360度の展望あり。ところが、だんだんと群馬県側からモクモクとガスが上がってきています。山頂は平標山よりは狭いものの、開けていてこちらでもたくさんの方たちがランチタイム中。座る場所がなかったので、立ったまま少し休憩。
最後の階段で力を使い果たした私は、とりあえず写真を撮ってもらうものの、山頂標をひじ掛けにして寄りかかる始末。顔は死んでます。。
仙ノ倉山山頂から。万太郎山、谷川岳のトマの耳、オキの耳きれいに見えました。今年は谷川岳の西黒尾根も挑戦したいと思っているものの、こんなにへばっている私が果たして登れるのか。。。
もくもくとすごい勢いでガスが上がってきたので、早々に平標山へ戻ります。ガスに覆われる前に稜線を歩きたい!の一心です。
この階段が仙ノ倉山直下の階段。ついつい景色に目が奪われそうになりますが、下りは勢いがつきやすいので、踏み外さないように注意⚠
ガスに巻かれることなくまたこの絶景の中を歩くことが出来ました。正面に見える平標山へ向け歩きますが、ずっとこの景色の中を歩きたいので、ついついノロノロ歩きに。
平標山山頂から仙ノ倉山方面を振り返って
仙ノ倉山方面は完全にガスに包まれてしまっています。この平標山山頂直下、下るときはお花畑に見とれてあっという間に下ってしまいましたが、登るとなるとかなり長い。今回の登山でここが一番心身ともにくたばった場所でした。お花畑を見て気を紛らわしながら登りますが、私以外にもたくさんの方がくたばっていたと思います(笑)
平標山~平標山の家
12:29 平標山山頂
長い長い階段を登って、平標山山頂へ帰ってきました。この時点で12:30。ここでランチにするか、もう少し先まで我慢するか悩みましたが、山頂が込み合っていて座る場所が見付けられず、そのまま平標山の家へ行くことにしました。鞍部にある赤い建物(ボケてますが)が平標山の家です。
平標山の家へ向かう稜線がまた美しい!ほぼ木階段なのですが、所々木道になっていたりします。左を見ると仙ノ倉山方面のなだらかな山容が。ガスが晴れたようです。
平標山を振り返って
長い長い木階段の奥に小さく平標山の家が見えます。さすがに筋肉痛で足が痛むのですが、なんだか足の痛みも心地いい。
「ワタスゲ」の群生地がありました。フワフワしててとてもかわいらしいです。時期的にもう少しあとだったらもっとたくさんのワタスゲがみれたのかなぁ。
平標山の家~元橋駐車場
13:03 平標山の家
平標山の家に到着しました。ここはトイレ(ボットン・紙あり)あり、水場あり、ベンチあり、宿泊・テント泊可能な山荘です。こちらも多くの方が休憩していましたが、なんとかいい場所を見つけてランチ休憩しました。売店で三ツ矢サイダーと山バッチを購入してやっと一息。売店の脇にある水場の水はとても冷たくておいしくて生き返りました。皆さんここで水の補給をして下山していきます。
湯沢町観光協会 山小屋一覧 : https://www.e-yuzawa.gr.jp/travel/yamagoya.html
小屋前の分岐 元橋駐車場方面へ下っていきます。
そしてすぐに始まります…長い長い、終わりの来ない階段。ひたすら階段が続き、やっと終わったと思ってもほんの一瞬でまた階段が現れます。
終わらない…永遠に終わらない…
段差は低い階段だけど、延々続くと足にきちゃう
約1時間、ただただ階段を下り続け、ここでやっと終了です。治ったばかりの足が心配でしたが何とか痛みも感じず無事に下りきりました。
ここから今度は長い長い林道歩きが始まります。高低差はほとんどありません。ゆるゆると下っていきます。
しばらく歩くと河内沢の流れが見えてきます。沢沿いのルートになるので、涼しげな音が気持ちいいです。
途中沢と交差します。水がとてもきれいでした。
一瞬舗装路に出ますが、登山道はすぐ右に入っていきます。舗装路はこの先立ち入り禁止になるようですが、かなりのかたたちが間違えてそのまま直進していたようでした。舗装路の方も問題なく歩けそうですね、別荘地で立ち入り禁止とかかな。
正しい登山道を行くとこんなきれいな沢沿いの道になります。こんな沢沿いを歩けると思っていなかったのでびっくり。三脚を持ってくるべきでした。
ルートは間違えずに進んだ方がきれいな景色に出会えまーす!
並行して通っている舗装路の方から配管を伝って大量の水が出ています。登山道もここだけは水びたし。小さな川のようになっているところを突っ切って進みます。
そしてとうとう、本日の登山も終了です。最後の最後まで見どころの多いすてきな山でした。
最後に…
足のケガが治りかけの状態で、久しぶりの登山ということもあり、若干の不安も抱えながらのスタートになりましたが、終始ゆっくり歩行を意識したおかげで、足の痛みもなく順調に登山を終えることが出来ました。ただ、下山後、駐車場に戻ってみると足がガクガク…これぞまさに生まれたてのバンビちゃんといった状態でした。毎週コンスタントに登山をしていたので、筋肉痛なんてご無沙汰だったのですが、久々の運動に筋肉が大暴れ状態です。
仙ノ倉山は年末に考えた「2021年に行きたい山」リストに入っていたので、楽しみにしていたのですが、この時期は本当に最高でした。8月まではかわるがわる色々なお花が咲いていると思いますので、あのお花畑とどこまでも続く美しい稜線を歩きに、是非一度登ってみてはいかがでしょうか?
平標山や仙ノ倉山は「群馬稜線トレイル」に含まれる山です。一度歩いたらその先もきっと行きたくなってしまう群馬稜線トレイル。私もさらに先の稜線へいつか足を延ばしていきたいと思います。
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